小説「バビル2世」のお話しの続き4

こんにちは。

今回も前回に引き続き

「昭和な落書きブログ」のみくさんの

小説「バビル2世」の続き

浩一くんと由美ちゃんのその後について

みくさんに許可を得ましたのでご紹介していきます。

 

浩一くん大学5年生の春。

兼ねてより交際中だった浩一くんの親友、園宮くんと

由美ちゃんの親友で、司令官の娘君子ちゃんが

結婚する事になりました。

2人も招待を受けて東京で結婚式に参加します。

親友の結婚式を祝福しながら浩一くんは

由美ちゃんとの結婚が決り報告した際に、園宮くんと

お酒を交わしながら会話した時の事を思い出していました。

 

回想シーン

古見。今だから白状するけど、実は僕も由美子さんの事が好きだったんだ」

「えっ…?」

「でも全然ダメだったよ(笑)由美子さん、古見の事しか頭にないって感じで諦めた」

「園宮…」

「気にしないでくれよ(笑)少しの間の事だったし。

今は君子と知り合えて幸せなんだから」

 

(この事は結婚後、浩一くんから聞いて由美ちゃんは知る事となりますが、本人は全く気づいてなかったと話しています。)

 

君子ちゃんはずっと園宮くんが好きでした。

その事を知った由美ちゃんが、園宮くんに君子ちゃんを紹介したのです。

 

ちなみに園宮くんの職業は教師です。

今は母校の星光中学校の先生をしています。

担当は数学。サッカー部の顧問。

君子ちゃんは幼稚園の先生です。

 

浩一くん大学6年生の夏休み。

8月に東京から園宮くん夫婦が

浩一くんと由美ちゃんに会いに北海道にやってきます。料理上手な由美ちゃんは、たくさんのご馳走で

親友達をもてなします。お酒を交わしながら昔話に盛り上がる4人。

 

「そういえば、君子。赤ちゃんは元気?」

「ええ。元気にしてるわ。

今回は実家に預けてきたの」

君子ちゃんが赤ちゃんの写真を見せます。

「わぁ。可愛い!」

微笑む君子ちゃん。

「今度、東京に行った時に会わせてね!」

 

楽しい時間はあっという間に過ぎ

園宮くんと君子ちゃんは、2人に別れを告げると

宿泊先のホテルへと帰って行きました。

 

月日は流れ

浩一くんもとうとう来年卒業。

卒業に向けて段々と慌ただしくなってきました。

その年の年末、浩一くんと由美ちゃんは東京の実家

古見医院に帰省します。

浩一くんと由美ちゃんは、園宮宅へ訪問します。

 

インターホンを鳴らすと園宮くんが出てきて

「いらっしゃい!」

笑顔で園宮くんが迎えてくれました。

その後ろには赤ちゃんを抱いた君子ちゃんが。

 

リビングでは

浩一くんと園宮くんが、楽しそうに会話をしています。

由美ちゃんは、君子ちゃんからそっと

赤ちゃんを受け取ると、恐る恐る抱き抱えます。

赤ちゃんはスヤスヤ眠っています。

その天使のような可愛い寝顔に、由美ちゃんは

(心の声)やっぱり子供っていいな…

その様子を、浩一くんはそっと見つめていました。

 

その後お正月を実家で過ごし、北海道の自宅へ帰ってきた2人は「疲れたね」と言いながら、リビングのソファーでくつろいでいます。

「赤ちゃん可愛かったわね。園宮くんそっくり」

「うん。」笑う2人。

「由美ちゃん」

「なあに?」

「子供欲しい?」

「えっ?何?急に」

赤くなる由美ちゃん。

「提案があるんだけど…」

「?」

「大学3月には卒業だし、そろそろどうかと。」

さらに真っ赤になる。

 

頷く由美ちゃん。

 

 

ほどなく由美ちゃんは新しい生命を宿しました。